さよならスーパーマン(ヒーローにあこがれすぎて)
さよならスーパーマン
(ヒーローにあこがれすぎて)
このところ、いやな事件が多すぎる。
誘拐、放火、人殺し、ETC。
理由を考えた。なかなか考えた。
そして、ある男が僕の頭に浮かび上がった。
「スーパーマン」
彼の仕業だ。そうだそうに決まっている。
さっそく、僕は彼を呼んだ。
僕「最近の悪質な事件は君のせいだ」
スーパーマン「いえ、僕はあの、その……」
やはり、言葉を濁しやがる。
僕「怠けているだろ、正直に言いたまえ」
スーパーマン「いいえ、職務をおろそかにしているつもりはありません」
意外にきっぱりと否定をする。
僕「じゃ、聞くがここ数年、君が活躍したというニュースはまったくない」
スーパーマン「ここに私の活動記録があります」
上坂さんの家の猫のムーちゃんが迷子になった。公民館のウラで見つけた。
杭野さんの子供がこけて怪我をした。病院に連れて行った。感謝状をもらった。
中学生がタバコを吸っていたので、担任の先生に報告をした。
僕「さみしい活動記録だ。もういい、スーパーマン、お前にはもう体力がないのか?」
スーパーマン「いいえ、パワーはあります。この通り」
確かに髪の毛はだいぶ薄くなっているが、筋肉の盛り上がり様は現役そのままだ。
僕「でも、君は人類のためにほとんど活躍していないじゃないか?」
スーパーマン「……」
僕「答えろスーパーマン」
スーパーマン「……恥ずかしいのです」
スーパーマンはうつむきながら語りだした。
「……恥ずかしいのです。着替える場所がなくなってきたのです。世界のあちこちで重大な事件が起こっているのはわかります。以前なら、すぐに地球上を飛び回って、様々な事件を解決しました。ところが……」
「公衆電話がなくなってしまったのです。着替える場所がなくなってしまったのです」
「変身するには一応、パンツも脱がないと……」
「先日も、某国からミサイルが発射されるという事態を予知し、すぐに阻止をしようと走ったのですが、走っても走っても、公衆電話がないのです。停まっていたバスの運転手さんに聞きました。公衆電話はどこにありますか?大変な事態なんです。私は変身しなければならないのですと。しかし、運転手さんが言うのは、そうだなあ、駅前のもなくなったしなあ、うーん、公衆電話かあ……ああ、世界が大きく変わりそうな事態なのです、運転手さん、そのバスに僕を乗っけてくれないか。公衆電話ならどこでもいい……」
僕「もういいよ、わかったよ、スーパーマン」
時代は流れている。
それにつれ、人々の生き方も変わっていく。
でも、いつの時代も、僕たちは心にナイフを持っている。
そのナイフを使うか使わないかは、
ホンとは自分が決めること。
あれもして欲しいこれもして欲しい……。
頼りすぎていたんじゃないか?
ヒーローに……。
「TOO MUCH PAIN」
そういい残して、スーパーマンは、静かに飛び去って行った。
もう、帰ってこないだろう。
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。


(ヒーローにあこがれすぎて)
このところ、いやな事件が多すぎる。
誘拐、放火、人殺し、ETC。
理由を考えた。なかなか考えた。
そして、ある男が僕の頭に浮かび上がった。
「スーパーマン」
彼の仕業だ。そうだそうに決まっている。
さっそく、僕は彼を呼んだ。
僕「最近の悪質な事件は君のせいだ」
スーパーマン「いえ、僕はあの、その……」
やはり、言葉を濁しやがる。
僕「怠けているだろ、正直に言いたまえ」
スーパーマン「いいえ、職務をおろそかにしているつもりはありません」
意外にきっぱりと否定をする。
僕「じゃ、聞くがここ数年、君が活躍したというニュースはまったくない」
スーパーマン「ここに私の活動記録があります」
上坂さんの家の猫のムーちゃんが迷子になった。公民館のウラで見つけた。
杭野さんの子供がこけて怪我をした。病院に連れて行った。感謝状をもらった。
中学生がタバコを吸っていたので、担任の先生に報告をした。
僕「さみしい活動記録だ。もういい、スーパーマン、お前にはもう体力がないのか?」
スーパーマン「いいえ、パワーはあります。この通り」
確かに髪の毛はだいぶ薄くなっているが、筋肉の盛り上がり様は現役そのままだ。
僕「でも、君は人類のためにほとんど活躍していないじゃないか?」
スーパーマン「……」
僕「答えろスーパーマン」
スーパーマン「……恥ずかしいのです」
スーパーマンはうつむきながら語りだした。
「……恥ずかしいのです。着替える場所がなくなってきたのです。世界のあちこちで重大な事件が起こっているのはわかります。以前なら、すぐに地球上を飛び回って、様々な事件を解決しました。ところが……」
「公衆電話がなくなってしまったのです。着替える場所がなくなってしまったのです」
「変身するには一応、パンツも脱がないと……」
「先日も、某国からミサイルが発射されるという事態を予知し、すぐに阻止をしようと走ったのですが、走っても走っても、公衆電話がないのです。停まっていたバスの運転手さんに聞きました。公衆電話はどこにありますか?大変な事態なんです。私は変身しなければならないのですと。しかし、運転手さんが言うのは、そうだなあ、駅前のもなくなったしなあ、うーん、公衆電話かあ……ああ、世界が大きく変わりそうな事態なのです、運転手さん、そのバスに僕を乗っけてくれないか。公衆電話ならどこでもいい……」
僕「もういいよ、わかったよ、スーパーマン」
時代は流れている。
それにつれ、人々の生き方も変わっていく。
でも、いつの時代も、僕たちは心にナイフを持っている。
そのナイフを使うか使わないかは、
ホンとは自分が決めること。
あれもして欲しいこれもして欲しい……。
頼りすぎていたんじゃないか?
ヒーローに……。
「TOO MUCH PAIN」
そういい残して、スーパーマンは、静かに飛び去って行った。
もう、帰ってこないだろう。
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。

- [2006/07/22 19:25]
- 勝手に妄想 |
- トラックバック(0) |
- コメント(15)
- この記事のURL |
- TOP ▲
僕は、死んだよ、ね・・・?(おわり)
僕は、死んだよ、ね・・・?(おわり) その1は、こちらから

僕が死んでから、一度も笑ったことのなかった、哲弥が笑っている。
眠っている頬っぺに、エクボができている。
結局、僕は、悩んだあげく「夢」になった。
「夢」になって、眠っている哲弥に、大好きな「こまねちー」をしてあげた。
確かに、かわいいペットに生まれ変わるのも、家族に喜ばれるだろうけれど、
もう、何度も死ぬのはいやだ。
だから、夢になった。
時々、こうして、家族の眠りの中に入って、僕の元気なところを見せてやろう。
そうそう、最後まで僕のお話を聞いてくれたみんなに、言っておかなくちゃ。
僕が「夢」になろうと思った理由が、もうひとつあるんだ。
「死にました園(パーク)」 で、
何度も何度も体験した、あのガードレールにぶち当たる怖い場面。
せっかくの体験を、活かさなくちゃ。
僕みたいに、眠ってて、死んだかどうかわからなくなる人を、助けてあげるんだ。
「うわ、ガードレールにぶちあたる夢を見た。危ない危ない、居眠りしてたぜ」
と言う感じでね。
じゃあ、いつか、どこかで・・・・。
キャストーーーーーーーーーー
池原 孝司(故)
池原 比沙子(妻)
池原 泰氏(孝司の父)
池原 一美(孝司の母)
池原 麻子(長女)
池原 哲弥(長男)
友情出演
神殿 聡 (死にました園・園長・故)
(注)上段の写真は、ハリア〜にゃさんからお借りしました。(ピンホール写真です)
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。
(僕と一緒に天国で生きたい人も・・・)

そうそう、あした、この連載の、おまけ、書きます。見てください。

僕が死んでから、一度も笑ったことのなかった、哲弥が笑っている。
眠っている頬っぺに、エクボができている。
結局、僕は、悩んだあげく「夢」になった。
「夢」になって、眠っている哲弥に、大好きな「こまねちー」をしてあげた。
確かに、かわいいペットに生まれ変わるのも、家族に喜ばれるだろうけれど、
もう、何度も死ぬのはいやだ。
だから、夢になった。
時々、こうして、家族の眠りの中に入って、僕の元気なところを見せてやろう。
そうそう、最後まで僕のお話を聞いてくれたみんなに、言っておかなくちゃ。
僕が「夢」になろうと思った理由が、もうひとつあるんだ。
「死にました園(パーク)」 で、
何度も何度も体験した、あのガードレールにぶち当たる怖い場面。
せっかくの体験を、活かさなくちゃ。
僕みたいに、眠ってて、死んだかどうかわからなくなる人を、助けてあげるんだ。
「うわ、ガードレールにぶちあたる夢を見た。危ない危ない、居眠りしてたぜ」
と言う感じでね。
じゃあ、いつか、どこかで・・・・。
キャストーーーーーーーーーー
池原 孝司(故)
池原 比沙子(妻)
池原 泰氏(孝司の父)
池原 一美(孝司の母)
池原 麻子(長女)
池原 哲弥(長男)
友情出演
神殿 聡 (死にました園・園長・故)
(注)上段の写真は、ハリア〜にゃさんからお借りしました。(ピンホール写真です)
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。
(僕と一緒に天国で生きたい人も・・・)

そうそう、あした、この連載の、おまけ、書きます。見てください。
- [2006/05/12 20:14]
- 勝手に妄想 |
- トラックバック(0) |
- コメント(9)
- この記事のURL |
- TOP ▲
僕は、死んだよ、ね・・・?(その4)
僕は、死んだよ、ね・・・?(その4) その1は、こちらから
「あなたはどうも、適応が出来ないらしい。
いつまでたっても、自分が死んだことを、身体で感じ取れていない」
と、死にました園(パーク)の園長が言う。
「相乗効果もありますね。
あなたの家族も、あなたが死んだことを強く認めていない。
・・・・うん。返りなさい。
ただし、元のあなたの形にはなりません」
「生きた池原 孝司、では無理ですか?」
「それは虫が良すぎる。
いくつかの選択肢があります。それを選んでいただきます」
「選択肢?」
「はい、一つ目は」
「ええ」
「娘さんの好きな猫になって戻ること。
これは、今まで一番喜ばれた選択肢です」
「二つ目は?」
「あなたのお父さんとお母さん、まだまだ、健在ですよね。
九官鳥です。あなたとそっくりな声で、おしゃべりをします。
息子の孝司が帰って来た、と、これも人気の生まれかわりですよ」
「それ、以外には・・・」
「もちろん、奥様のために、新しい旦那様となって帰ってあげる、これは私の一番のお勧めです」
「たしかに・・・。でも・・・違う私なのでしょ・・・」
「そうなんです。私はお勧めなのですが、意外に人気がない・・」
「他にありませんか・・・・」
僕は園長の差し出したパンフレットをめくった。
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。

「あなたはどうも、適応が出来ないらしい。
いつまでたっても、自分が死んだことを、身体で感じ取れていない」
と、死にました園(パーク)の園長が言う。
「相乗効果もありますね。
あなたの家族も、あなたが死んだことを強く認めていない。
・・・・うん。返りなさい。
ただし、元のあなたの形にはなりません」
「生きた池原 孝司、では無理ですか?」
「それは虫が良すぎる。
いくつかの選択肢があります。それを選んでいただきます」
「選択肢?」
「はい、一つ目は」
「ええ」
「娘さんの好きな猫になって戻ること。
これは、今まで一番喜ばれた選択肢です」
「二つ目は?」
「あなたのお父さんとお母さん、まだまだ、健在ですよね。
九官鳥です。あなたとそっくりな声で、おしゃべりをします。
息子の孝司が帰って来た、と、これも人気の生まれかわりですよ」
「それ、以外には・・・」
「もちろん、奥様のために、新しい旦那様となって帰ってあげる、これは私の一番のお勧めです」
「たしかに・・・。でも・・・違う私なのでしょ・・・」
「そうなんです。私はお勧めなのですが、意外に人気がない・・」
「他にありませんか・・・・」
僕は園長の差し出したパンフレットをめくった。
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。

- [2006/05/11 21:20]
- 勝手に妄想 |
- トラックバック(0) |
- コメント(5)
- この記事のURL |
- TOP ▲
僕は、死んだよ。ね・・・?(その3)
僕は、死んだよ。ね・・・?(その3) その1は、こちらから
ここは、「死にました園(パーク)」
ここに来ているのは、僕と同じ、自分が死んだことを知らなかった人たち。
今日も賑わっている。
ここには、様々なアトラクションがある。
僕のように、車でガードレールに激突をするアトラクション。
あるいは、寝込みを強盗に襲われて、ぶすっと包丁で刺されるアトラクション。
その他、たくさんの生々しいアトラクション。
みんな、眠っている間に、死んじゃった人たち用。
大体の人は、一度か二度、ここでアトラクションを経験すると、納得をして成仏をするという。
「池原孝司さん、今日も来ましたね。記録更新ですよ、わが園(パーク)の・・・」
親しくなった、園(パーク)の園長が話しかけてきた。
「だめなんです。死んだ感じがつかめないんです」
「ごく、稀ですけどね、そんな方がいらっしゃいます。
自分が死んだことを受け止められない方が・・・」
「こんな僕はどうなるんですか・・・」
「ええ、ごく稀ですけどね、戻ります。元へ・・・」
明日へ続く
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。

スポンサーサイト



ここは、「死にました園(パーク)」
ここに来ているのは、僕と同じ、自分が死んだことを知らなかった人たち。
今日も賑わっている。
ここには、様々なアトラクションがある。
僕のように、車でガードレールに激突をするアトラクション。
あるいは、寝込みを強盗に襲われて、ぶすっと包丁で刺されるアトラクション。
その他、たくさんの生々しいアトラクション。
みんな、眠っている間に、死んじゃった人たち用。
大体の人は、一度か二度、ここでアトラクションを経験すると、納得をして成仏をするという。
「池原孝司さん、今日も来ましたね。記録更新ですよ、わが園(パーク)の・・・」
親しくなった、園(パーク)の園長が話しかけてきた。
「だめなんです。死んだ感じがつかめないんです」
「ごく、稀ですけどね、そんな方がいらっしゃいます。
自分が死んだことを受け止められない方が・・・」
「こんな僕はどうなるんですか・・・」
「ええ、ごく稀ですけどね、戻ります。元へ・・・」
明日へ続く
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。

スポンサーサイト
- [2006/05/10 22:01]
- 勝手に妄想 |
- トラックバック(0) |
- コメント(2)
- この記事のURL |
- TOP ▲
僕は、死んだよ、ね・・・?(その2)
僕は、死んだよ、ね・・・?(その2)(その1はこちら)
ただいま、と玄関を開けると、誰も居ない。
キッチンのテーブルには、昨日の夕ご飯と、夕刊が乱暴に置いてある。
夕刊には「ガードレールに直撃。男性3人が即死」
ぺしゃんこにつぶれたワゴン車の写真が映っていた。
可哀相に・・・。
誰も帰ってこない。
僕が死んだことに気がついたのは、昼のローカルテレビのニュースだった。
「・・・そして、池原 孝司さんの葬儀が、今、厳かに行われています」
僕は、途方にくれた。
テレビでは、家族や親戚が喪服姿で映っている。
でも、僕はここに居る。
死んだことが、あまり、わかっていない自分が・・・。
キッチンで一人、どうしようかと考え続けた。
夜更けになって、玄関で、ざわざわと人の気配がした。
どうしようか・・・。
みんなが帰ってきた・・・。
僕は決めた。
玄関のドアが開いた時、
悲しい声なら、僕はここに居る。
うれしい声なら、
・・・・・僕はあの世へ行く。
明日へ続く
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。




ただいま、と玄関を開けると、誰も居ない。
キッチンのテーブルには、昨日の夕ご飯と、夕刊が乱暴に置いてある。
夕刊には「ガードレールに直撃。男性3人が即死」
ぺしゃんこにつぶれたワゴン車の写真が映っていた。
可哀相に・・・。
誰も帰ってこない。
僕が死んだことに気がついたのは、昼のローカルテレビのニュースだった。
「・・・そして、池原 孝司さんの葬儀が、今、厳かに行われています」
僕は、途方にくれた。
テレビでは、家族や親戚が喪服姿で映っている。
でも、僕はここに居る。
死んだことが、あまり、わかっていない自分が・・・。
キッチンで一人、どうしようかと考え続けた。
夜更けになって、玄関で、ざわざわと人の気配がした。
どうしようか・・・。
みんなが帰ってきた・・・。
僕は決めた。
玄関のドアが開いた時、
悲しい声なら、僕はここに居る。
うれしい声なら、
・・・・・僕はあの世へ行く。
明日へ続く
ブログランキングに参加しています。お気に召されたら
ここ↓をクリックしてください。

- [2006/05/09 19:35]
- 勝手に妄想 |
- トラックバック(0) |
- コメント(2)
- この記事のURL |
- TOP ▲
skin presented by myhurt : BLOG | SKIN
ホームページ
アフィリエイト レンタルサーバー FC2ブログ
copyright © 2005 なわない all rights reserved. Powered by FC2ブログ





