タスケテカミサマ

タスケテカミサマ

僕の家に神様がやって来た。
それも、大勢やって来た。

ひげズラの神様。
茶色い神様。
太った神様。
本やマンガで見たことのある神様に混じって、僕の知らない神様もたくさん居る。

神様達はみんなそろって、暗い顔をしている。

「実はな、私たち神様は皆、困っているのだ」

以下、僕には、どの神様が一番偉いかなどの判断ができないので、順不同。
名前も全部、わからないので、神様ネームなし。

「最近、お前達、人間がわからなくなった」
「これまで、お前達は、何かにつけ、困ったことがあると私たちにお願いをした」
「タスケテクダサイ私の神様とね」
「ところがだ、最近、そのお願い率が変わってきた」

「その、お願い率とは?」と僕。

「全部合わせたお願いの数は、一緒なのじゃ」
「そう、お前達、人間の数×一定数=お願い数じゃ」
「つまり、お願い合計数は同じっていうこと」
「ところが、今までと違うのじゃ」

「今までと違うとは?」

「同じ人間が、何度も何度も、タスケテクダサイと、よこすようになった」
「その逆に、まったく頼らない人間が出てきている」

「頼りすぎると頼り過ぎないですか……」僕。

「わしらは、お前達人間に、わけ隔てなくお願いをかなえてきた。ところが、こうなってくると、分配の仕方がわからなくなったのだ」
「そうよ、たくさん願いをする人間に、その数だけ願いをかなえてやるのは不公平な気がして……」

「じゃ、頼らない人は、放っておけばいいんじゃないんですか」僕。

「そう言うわけには行かない。我々は、お前達人間に対して、全て平等でなければならん」

神様達は、そう言いながら頷く。

「それはおかしいよ。神様、もっと目を大きく開いて僕らのことを見てください」僕。
「えらそうに言うな。わしらはお前ら人間がちょこまかちょこまか動く姿を、天から見ておる」

「それは見てるだけです。お願いです。生きている姿を見てください」
「だから、平等に見ておると……」

「違います。…………神様達、お願いです。もしもです、もしもあなた達がこの世界を造ったのなら、あなたたちはもう少し責任持って、この、今の僕らの現状をもっと細かく、心を込めて見てほしいんです。たくさんの飢えた子たち。あちこちの戦争。普通の人間が死んでる。いじめ。自殺。みんな、あなたに助けてくださいと叫んでいるんですよ。何度も何度も、ああ、神様。助けて助けて。僕を私を何とかしてくださいって。……。細かいことだっていっぱいお願いはあります。好景気だとテレビで言いながら、夜中のアルバイト760円。こんな生活じゃ嫌だ。何とかならないか。神様、私はどうすればいいですか……。そんな、助けて欲しい者が、たくさんあなたたちにお願いをして何が悪いのですか?たくさんお願いをすることの何が悪いのですか?その逆に、得体の知れない商売で巨額の富を稼いだ者達。彼らはあなたたちに今更、何を要求しますか?わかってください。お願いです。僕だって同じです。自分の明日をタスケテクダサイ。家族が幸せになれるようにタスケテクダサイ。もちろん、自分以外にこんな社会になったことを何とかしてください。タスケテクダサイ……」

「もういい、わかった。また、お願いが始まった。お前の願いは耳にタコが出来るほど聞いている」
「だから、お前のところにやって来たんだ」
「そう、願いの多い人間に会ってみようと思ってな」
と、全員の神様。

「だから、僕の願いは伝わったのですか……」

「お前はうざい」
「お願い多すぎ」
「わしらに説教するな」




そう言うと、神様たちは、僕から消えていった。





罪深い、数分間の夢だけども、

そんな神様なら、

僕は、神様を許さない。





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コメント

お金に困らない生活をしてみたいです。
そしたら全部私の願いはかないます。
ローン終わる。
夫が休日いなくてさみしくてもショッピングでストレス発散。
ガソリン気にせずドライブゴーゴー!
おしゃれだって思いのまま☆
あぁ、セレブになりたい☆

ひがな一日 考えて。

ハマル君が ちょうど この流れの話を書いてました。(これも、お嬢様のゆう、ミクロマクロかしらん)

こんな話 聞いたことあります。

自分の為のお願いごとは、人間いろいろあるから、仕方ないけど『やり過ぎ』も、あり得る。

他人さんの為のお願いごと『~さん、病気治りますように』『~ちゃん 入試頑張れますように』は いくらしてもかめへん。

ある人が地獄を見学した。そこは、ご馳走おてんこもりの大食堂で、食卓についたひとたちは それぞれ、長すぎる箸を持たされてるので お腹がすききっているのに 一口も食べれない。

ついで、天国を見学に行ったら、ご馳走の乗ったテーブルは同じ、箸の長さも同じやけど、お向いや 隣の人の口に、お互いにお料理を入れてあげているので、誰もが満腹。
 
神様が助けてくれへんのは、まぁだ人間相互の助けあいが 足りひんからか…


ババンビーズの画像 パソでおっきくして見たら、お料理が豪華で美味しそう♪

m.m.oさんへ

こんな重たい話にも「m.m.oさん」のコメントはのびのび。
ありがとね。

かめ仙人さまへ

なんだか、どう、コメントしていいかわかりません。
不条理を言葉にしたかっただけです。
かめさんのコメントは多分、僕の本分より重いです。

原始的な共産主義を思って書きました。
(今は、そんな僕ではないですが)

神様って、自由放任なんだと僕は思っています。
わざわざ手を差し伸べてくれる存在ではないと思うのです。
だから、僕はあてにしていません。

コーヒールンバさんへ

自由放任
いい考えだなと思いました。
まず、自分があってかなあ。
コーヒールンバさんの力強い言葉はそのまま、僕に入ってきました。
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プロフィール

なわない 【おとなの絵本】

Author:なわない 【おとなの絵本】

スピーチライターやってます。

「うらない」じゃなくて、「なわない」
うらないとかに頼らずに、自分でなわなう。
うらなわないから、なわない。

おとなの絵本の作者です。





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